コモンセンスペアレンティング【問題行動を正す教育法】その5

無邪気に遊ぶ子供の姿

問題を正す教育法

-問題行動とは-

 「ちょっと、それ僕のおもちゃだよ!」
 「えーん、お兄ちゃんが僕を叩いたよー!」
 「ママ!ママ!ママ!」
 「このデブ!」

 なんてこと聞いた事ありませんか?
 我が家では、まだそのような言葉がでてきませんが…
 (0歳2ヵ月の赤ちゃんです)
 私は職場(保育園時代)で毎日のように聞いていました。
 新人の頃は、そのような言葉にとっさに反応できず、「…。」な毎日でした
 ベテランの先生は、すぐに対応をされていたのを覚えています。
 しかし、『どのように』対応していたかというと覚えていません。
 それは、印象になかったから。
 先生が一方的に抑制し、子どもを縛り付けていたように見えていました。
 僕が尊敬できる『先生』というのは、実際はいません。
 メンターはいますが…。

 それはさておき、問題行動とは何でしょうか?
 果たして、冒頭で書いてある言葉あるいは
 そのシチュエーションは『問題』なのでしょうか?
 私が考える『問題行動』とは、
 相手の『心』あるいは自分の『心』を傷つける行動・言動の事を言います。
 コモンセンスペアレンティングでの教育法はそれら問題行動を正すことに
 とても役に立つでしょう。

問題行動を正す教育法
 『問題行動を正す教育法』は、子どもの問題行動を止め、それに代わる
 『適応行動』を教え練習する事です。

問題行動を正す教育法の4つのステップ
 1.問題行動を『見せて話す』
 2.悪い結果を用いる
 3.適切な行動を『見せて話す』
 4.練習する

Q.いつ『問題行動を正す教育法』をつかうか?

A.『問題行動を正す教育法』は、子どもが2歳かそれ以上になり
  結果が理解できるようになってから使い始めるのが良いです。

 また、『すべきことをしない時』や『すべきではないことをする時』など
 様々な場面での活用シーンがでてきます。
 その際の留意すべきポイントとして、
 子どもに何を期待するのかを具体的に伝えることが大切です。
 
 幼い子どもの特徴として『好奇心』が旺盛だということがあります。
 そして、大胆で自己中心的です。
 この事象に対し、『感情』をむき出しにするのは避けましょう。
 もし、『感情』を抑えられない場合は、
 その場から離れる事も1つの作戦かもしれません。
 
 そしてもし、子どもが相手を傷つけでしまう言葉を使ってしまった場合は
 その場から離す事も大切かもしれません。
 そして、お互いに落ち着いてから、もう1度話し合うのも
 遅くはないです。
 
 まずは、『大人』が落ち着いて対応する心構えと意識が重要です。

ステップの詳細
 1.問題行動を『見せて話す』
   子どもは悪い事をしてしまった時、概ねその行動を知っています。
   子どもに罪悪感がなくても、周囲の反応、そして親の表情から
   ある程度は予測できるでしょう。
   そして、あなたは『見せて話す』という方法と役に立つ理由を知っています。
   子どもに、その行動はどういう行動なのか、しっかり考えさせてあげる
   『時間』を作ってあげてください。
   それが『見せて話す』の目的です。

 2.悪い結果を用いる
   問題行動は言い方を変えると『不適切な行動』となります。
   不適切な行動に対しては『悪い結果』を用いる事がポイントです。
   その『結果』を用いる事によって、その行動を避けるように行動するからです。
   また、『理由』を付ける事によって、より具体的に伝える事ができます。

 3.適応行動を『見せて話す』
   私たちが、子どもの行動を正すときの目的は、行動を良くする事にあります。
   その為、子どもの視点にたち、わかりやすく具体的に教えなくてはいけません。
   『見せて話す』ことで、将来に同じような失敗を防ぐなど、自ら避けるなど
   不利益にならない行動の選択を教える事ができます。

 4.練習する
   幼い子どもは、実際に行う事によって学び、習得していきます。
   私たちが何かを教える時は必ず『練習』するように心がけてください。
   その習慣を身に付ける事で、肯定的で有益な結果となります。
   また、練習したその努力を認める事がとても重要となります。
   練習するのは『適応行動』=『良い行動』なので、
   できた後は、『良い結果』を用いて承認していきましょう。

ご機嫌ななめの愛娘

タイムアウト『落ち着くのを手伝って』

-タイムアウトとは-

 『タイムアウト』の具体的な行動は、
 子どもの問題行動の直後に、短時間子どもをその場(遊び場)から離す事
 子どもを一定の場所で一定時間、静かに座らせる事です。
 『タイムアウト』の目的は、『落ち着く事』にあります。
 そして、これは自分自身にも使える方法とも言えます。
 それでは、なぜ『タイムアウト』が有効なのでしょうか?

タイムアウトを使う理由>  
 タイムアウトを使う理由は大きく2つです。
 1つは、『悪い結果』として使用する事。
 2つ目は、悪い状況をリセットする事です。
 『タイムアウト』は良い行動の後に使うものではありません。
 
 例えば、子どもが言う事を聞いてくれなかった時、あなたはイライラしてしまいます。
 そんな時、そのままイライラした状態で
 子どもと向き合っていたらどうなるでしょうか?
子どもは泣きわめき、親であるあなたはもっとイライラするのではないでしょうか?
 そんな時、使えるのが『タイムアウト』です。
 
 「私の言った事はあなたにすぐ行って欲しいと思って言っているの
  それをすぐにやってもらえなとすごく悲しいわ、そしてすごく怒りたくなって
  しまうの、だから居間に行って座る(タイムアウト)事にするわ」

 このように伝える事で、距離を置き、落ち着いた状態でまた向き合えるでしょう。
 もしかしたら、子どもの方から「悲しい思いをさせてごめん」と言って
 行動を正してくるかもしれません。

タイムアウトのための予防的教育
 いきなり、「タイムアウトしてきて」と言われても、子どもはすぐに
 対応する事は難しいでしょう。
 『タイムアウト』もスキルの1つです。
 予防的教育法で『練習』してください♪
 予防的教育法のステップは4つでしたね!
 
   ・問題行動を『見せて話す』
  ・悪い結果を用いる
  ・適応行動を見せて話す
  ・練習する
 
 4つ全てではなく、3つ目の『適応行動を見せて話す』から始めても良いです。
 それは、子どもが落ち着いていて、話を聞けるときにしましょう。
 もし子どもが遊びに夢中になっている時は、その時間を避けて
 親子でお話している時や、お互いに時間がる時がベストだと言えます。

タイムアウトが効かない時
 『タイムアウト』ができず、それでも問題行動が継続する
 場合なんて事もあると思います。
 それであれば、その部屋(場所)が危険ではない限り、遠くで見守り
 落ち着くまで待ちましょう。
 その後に、タイムアウトを指示しても効果はあります。
 ある研究にこんなデータがあります。
 兄弟喧嘩が絶えない家庭のモニタリング調査で、
 兄弟喧嘩が始まった時に、親がその場から姿を消す事で、
 結果はエスカレートせず、鎮火したという検証結果がでました。
 それは、子どもの『注目行動』と関係があったのかもしれません。
 しかし、どの方法も『絶対』という根拠はありません。
 なるべく、見える範囲で遠くから見守れる形が、お互い『安心』できますね。

まとめ

 今回は、『タイムアウト』について書かせてもらいました。
 コモンセンスペアレンティングはあくまでも、『方法論』です。
 子育てに正解はありません。
 しかし、科学的に『不正解』な関わりがあるのは事実です。 
 『子ども』も『大人』も人間です。
 間違いや失敗なんて誰にでもあります。
 特に『子ども』の時の失敗ほど、将来に大きい影響を与えるものは
 そんなにありません。
 なので、親である私たち大人は、『子ども』の失敗も受け止めていけるような
 広い心『マインド』を持つことが必要とされています。
 そして、子どもには長期的期待を持つようにしてください。
 短い期間で習得すること、遂行する事は、大人でも難しい事は知っています
 子育ては、とても長い道のりです。
 それを、『楽しむ』か『苦しむ』かの選択は我々『大人』が
 もっています。
 






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