諦める事は悪い事なのか?

もう嫌だ!と諦めるのは経験不足?
私は、子どもたちに囲まれながら仕事をしている。
それは、児童発達支援という職種であり、
保育士だからだ。
公園に行くと、
「先生!鬼ごっこやろう!」
と誘ってくれる子どもたちがいる。
「いいよ~!」とノリノリで答え
「誰が鬼~??」と聞く。
「先生鬼やって~!」と満場一致だ。
「1~、2~、3・・・9~10!」
「ウオォォォォォッォォォオオオオオオオオ!!!!!!」
私は、全力で子どもたちを追いかける。
「ギャハハハハハハハ!!!!!!」と叫ぶようにして逃げまくる子どもたち
大人と幼児のスピードでは
公園によっては離れていてもすぐに捕まえる事ができる。
距離がドンドン近づくにつれて
「嫌だぁぁぁぁああああ!!!」とますますシャウトする(笑)
その声を聴き追いかけるのが楽しいのは病気なのか(笑)
それを楽しみながら追いかけ続ける私。
タッチ寸前で、「待った!」こそはないが、
1度タッチされると、ヤル気をなくし座り込む子どももいる。
変わり鬼では、鬼を交代するとこまでは良いもの、
今度は子どもが私を追いかける時に、
序盤、必死に向かってくるが
すぐに諦める子どもが多い。
これはなぜなんだろうと真剣に考えた。
体力不足で疲れたから?
自尊心が低下し、ヤル気が出なくなった?
足が痛い?又は体の一部が痛い?
色々な事を考えた。
そうするうちに、だんだん気付き始めた。
日本人は、何でもモデルを見て行う事が多い。
『~の時はこう!』『~すれば上手くできる!』
答えを教えてしまう教育が染みついているからだと感じた。
では、少し私の経験も含め、この教育は具体的にどのようなものか考えてみよう。

日本人はすぐに教えたがる。それがダメ!
求めていないのに、答えを教えたがる人っていますよね。
そういう上司っていますよね。
私はそんな人を良く知っています。
私がそうでしたから(笑)
例えば、『映画』の話や『ドラマ』の話をするとき
ネタバレする人っていませんでしたか?(笑)
ついつい口走ってしまうんですよね・・・。
妻にたくさん叱られました・・・。(;´д`)トホホ
子育てでも、この行動が繋がってしまいます。
例えば、
・砂遊びをしている子どもがいます。
・その子どもは1人で遊んでいて、近くに母親がベンチで座って遊びを見ています。
子どもは、小さなスコップで穴を掘り始めました。
しかし、道具には、今持っているスコップより大きなスコップもあります。
母親はもちろんその事を知っています。
そのことに気付いた母親が、さっそく子どもに言います。
「なにしてるの!(# ゚Д゚) こっちのスコップの方が大きいのよ!?早く掘れるじゃない!」
子どもは、しぶしぶスコップを受け取ります。
「は~ぃ・・・」
しかし、母親の言っている事は正しく、すぐに大きな穴を掘る事ができました。
でも・・・子どもの表情をよく見ると、全然嬉しそうではありません。
なぜでしょうか?
ポイントは3つあります。
1.子どもは自分で選んだスコップでやりたかった
2.穴を早く掘りたかったわけではなく、穴を自分で掘りたかった
3.もし早く掘りたいと思ったとしたら、自分で気付くチャンスがあったかも…
これらを、母親は無視して
『子どもは効率が悪い!』と決めつけてしまいました。
こうした経験が、子どもの将来を左右しているとは知らずに
勝手に教える事が良い事だと錯覚している人が多いです。
このように、何でも方法(正解)をすぐに教えてしまうと、
将来、自分の意志や考えで行動できない大人になってしまいます。
つまり、子どもには正解を直接教えずに、
自分で見つけ出す。導くという教育を大切にする事が重要だということです。

最後に・・・。
すぐに諦める事は、悪い事ばかりではありません。
論理的に思考を巡らせ、物理的に無理があるという事を導き出せたとすれば
それは、効率的で良い事です。
しかし、ネガティブな意味ですぐに諦める事は違います。
結果につながるまで、全力で!
これは大切だと思います。
だから、子どもたちが行っている事を受容してあげてください。
できるだけ長く見守ってあげてください。
「どうして~なの?」と聞いてきた時が教え、導くチャンスです。
大人も、すぐに諦めることのないように意識していきましょう。
あなたならできます。
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